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トクベツな贈りもの
つい先日、関東地方のお客さまからお電話を頂きました。
「蜂谷隆之さんの漆のレンゲを、両親の誕生日の祝いにしたいんです」
早速、九州のご両親様宛にお送りしたところ、
数日後、とてもご両親がお喜びになったとの旨、ご丁寧なお電話を頂きました。
嬉しくなる瞬間です。
蜂谷隆之さんの漆のレンゲは「牛の皮」を床材にして出来ています。
床材を水に浸してやわらかくし、型にはめた後、乾燥させてから漆を含ませます、何度も何度も。
漆を沢山吸い取る特徴があるので漆は厚く、丈夫なレンゲが出来上がるそうです。
出来上がった後は、水にも沈む程の「漆のレンゲ」です。
長さ13㎝、重さ10gのレンゲは
漆だから口にして熱くなく、厚さが薄い為、いただくものがより美味しくなりそうです。
その上、落としても割れにくい等々 扱い易すさが喜ばれた要因かもしれません。
皮に漆を塗ることを「漆皮(シッピ)」
布に漆を「乾漆(カンシツ)」。その他、竹に漆、紙に漆、中田篤さんのように陶に漆など。
これまで同様、これからも、多くの材に美しさや丈夫さを与え伝えていってほしいものです。
蜂谷さんは、益子にお住まい(と工房)をもたれ活動されています。
そのお宅は、映画「茶の味」に登場した家のセットそのものを活かして建てられたとか。
アノ「「となりのトトロ」のような可愛い家のセットのようです。
そんなお住まいから生まれる作品だからでしょうか、
どの器も一工夫され、デザインもシンプルで、愛嬌さえ感じる漆達です。
by hiroshima-ichiyo
| 2012-09-14 14:35